私たちが通勤・通学・買物等の足として使う車のガソリン代や、食料品、日常生活に欠かせない電気代など、幅広いモノやサービスの値段が上がる「生活に密着した物価高」が止まりません。
今の物価高の原因は輸入品の価格上昇です。ロシアのウクライナ侵攻で原油や小麦などの国際相場が高騰したことに加え、円安も進んで輸入価格の上昇に拍車がかかりました。日本の経済はコロナ禍で大きく落ち込み、その打撃から抜け出ていません。賃金が上がって消費が十分に回復する前に、物価だけが高くなりました。いわば悪しき物価高です。
物価は「経済の体温計」とも言われます。賃金が上がって私たちの「買いたい」という思いが高まれば、価格が多少高くても買おうとします。経済が成長し、賃金と物価が足並みをそろえて上がれば、良い景気循環と言えます。
①短期的には、アベノミクスから続く金融緩和政策をやめ、円高方向にもっていく。
②中長期的には、中小企業が価格転嫁できる構造をつくっていく、国際競争力のあるモノづくりを復活させる
といった政策が必要です。